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【感想】個人的な脳噛ネウロの犯人ベスト5(2)

数多の犯罪者たちその2

※あくまで個人的な意見です(2回目)

 

前回に引き続き、ネウロネタ。

fcg.hateblo.jp

今回は好きな犯人(シリアス編)です。

エンターテイメントなギャグ漫画だと思われがちですが、しっかり読むと入念な伏線ドラマチックなストーリー運びに感動させられる、それがネウロの素晴らしさ。

※特に画像を付ける訳でもないので、既読者じゃないと分からないと思います

シリアス部門

第5位

最初の紹介は、世界の歌姫こと「アヤ・エイジア」(逢沢綾)。

非常に傲慢な犯人が多い本作の中でも、彼女の殺人動機はとても自分勝手で、そして哀しい理由でした。

孤独な世界に閉じ籠もるために友人たちを殺害する、ある意味他の犯罪者たちよりも残酷な動機。それでも贖罪する気持ちが残っていたのは、殺した彼らに対する敬意と謝罪の思いが残っていたから。

物語のとても序盤にこの話を持ってきたのは、ストーリー上の展開都合に加え、読者にネウロという作品を意識付ける非常に大きな役割だったと思います。

ある意味、食の千年帝国設立を目論んだ至郎田正影(DCS)とこの事件との振れ幅が、とても良い結果に繋がったのかと。

第4位

次は、警察サイバー部隊の若き天才、「篚口 結也」。

彼もまた、自分が過去に犯した罪に苦しんでいたひとり。意図せずとも両親を間接的に殺害したことは、ずっと彼の心に影を落としていたのでしょう。電子ドラッグに感染した際も、そのことが引き金となって暴走することになりました。

普段の態度では警察としての責任感は全く無いように見えて、やれることはしっかり実行する男。多少表現がオーバーだとしても、このような人物は組織に必要となるんではないでしょうか。

余談ですが、彼は電子ドラッグの件も含め、物語上の重要人物・春川教授と接点の多い人間。同じコンピュータ・サイエンスに携わる人間として、春川教授の「本当の天才さ」は彼も認めるところだったようです。

第3位

第3位は、かの悪のカリスマ・シックスをして「伝説の犯罪者」とまで言われていた男、炎の達人「葛西善二郎」。

これまた5位・4位とは大きく違い、生まれついての犯罪者――根っからの大悪党です。炎を自在に操り、前科は1000犯を超えるほど。Xiの手先かと思わせつつスパイだった、という立ち位置も素晴らしい。それでいて小物に見えないのは、彼の野心と犯罪者としての美学あってのこと。

強化細胞によるパワーインフレが起きていた物語後半においても強化細胞に頼らず、追い詰められても自らのトリックのみで警察を巻き込み逃げ切る鮮やかさ。犯罪者代表として最後まで生き残るその姿は、まさに伝説の犯罪者でした。

第2位

第2位は、怪物強盗として生きる都市伝説と化していた、無邪気で残酷な謎の存在である「Xi」。

Xiの登場から、物語は徐々に動き出していくことになります。最初は不気味な殺人鬼として、そして徐々に明かされていくXiとしての行動の意味。

怪物強盗Xiの正体、そしてXiのアイデンティティネウロとの関係性。これが(シックスを挟むとしても)最終的な「魔人と人間」という作品の1テーマの答え、かと個人的には思っています。

最期の局面でXが得た「Xiのアイデンティティ」、それがXにとって最も大切なものであり、最期に取った行動の意味なのでしょう。

第1位

さて、シリアス部門もこれで最後。第1位は、絶望した天才が作り出したプログラム人格、「電人HAL」。

彼は自分でも(おそらく春川教授でも)理解していた「不可能なこと」を実現するため、現実世界の人々を洗脳し、原子力空母を乗っ取り、果てはオリジナルの春川教授を殺害していきます。それは彼がプログラム人格だからではなく、彼もまた目的を諦めることができなかったのかと思います。

死んだ人間をゼロから、1ビットも違わないよう電子世界に構築する。誰でも分かるようなことこそ、彼らが諦めきれなかった目標でした。

 

最高の天才・春川英輔が本城刹那と関わったことによる挫折、屈辱、そして深すぎる執着。それらがプログラム人格としてHALへ引き継がれ、暴走とまで言えるような事態を引き起こしました。

彼もまた、不可能であることを理解していたため、弥子に自身を破壊する決定権を預けて(残して)いました。この経験を通じて弥子が大きく成長した、物語上も大きな意味のある事件でした。

単行本の幕間に描かれていた春川教授と本城刹那のイラスト。あの至って平和な日常こそ彼らがもう一度望んだ理想かと思うと、なんとも切なくなります。

 

また、春川教授とHALはその後の事件についても大きく関わっていました。特に本城博士の自白シーンは、その前のやり取りからの不意打ちと合わせて、ネウロで一番ドラマチックで鳥肌の立つ場面ではないかと思います。

講評の講評

シリアス部門だけあって、なんだか真面目な感じになってしまった。

最初はライス食の千年帝国について面白おかしく書こうとしただけだったのになぁ。

まあそれ程ネウロが様々な面で語ることが多い、ということでしょうか。

今後も何かネウロのコラム書こうかなぁ、と思う今日此の頃。