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【感想】フリクリ オルタナ

叫べ、17歳

FLCL×青春劇

公開から少し経過していますが、フリクリオルタナ観てきました。

フリクリから20年近く経過した今、再度描かれることになった本作(とプログレ)。その中身は、色々な意味で予想外でした。賛否両論別れている、というのも納得。

(以下ネタバレ多少含みます)

女子高生の青春群像劇

オルタナ」は青春劇である。まず、それを最初に書いておきます。

主人公の女子高生・河本カナとその友人3人が、友情や異性やすれ違いや悪ノリや背伸びという青春を謳歌する、まさにストレートな青春劇です。

誰もが一度は考える、楽しい日々がいつまでも永遠に終わらなければいいという思い。自分に対する「このままでいいのか」という答えのない問い。それでも変化していく日常を受け入れ、やがて大人になっていく。そんな誰しもにありふれたテーマをフリクリという舞台で描いているのが本作、だと思います。まさに「Never Knows Best」。

映画1本(約120分)で6話構成という少し急ぎ足な展開ではありますが、3人の友人たちにもスポットを当てつつもカナの成長を描く、構成としては非常に単純明快な仕様となっています。

まぁ、彼女たちの抱える悩みや展開については青春作品のテンプレート的なものではあるのですが、それは王道スタイルということで。王道というものは、なんだかんだ結局安定して面白いものですし。

フリクリらしさ、とは

オルタナ」ではこの青春群像劇の描き方が非常にストレートで、それ自身は(ちょっと気になるシーンもあるものの)良い話ではあるのですが、ひとつとても気になることはあります。

それは、フリクリ」である必要性は果たしてあったのか、という点。

元も子もないような話ですが、そもそもこの青春群像劇に、ハル子やメディカルメカニカ、火星移住や地球の危機という舞台設定は必要だったのでしょうか。もちろんハル子の言動によりカナが動かされる場面もありますし、作品として考えれば青春劇を描くだけではエンターテインメント的にインパクトが薄いというのはありますが。

それでも、例えばハル子や劇中のような事象がなかったとしても、カナたちの日常は同じように変化していったように思えます。あえてそのような脚本にしているとも思えませんし。どうにもカナたちの抱える悩みのパートと「フリクリ」らしさを感じるパートが分離しているように感じました。前作「フリクリ」におけるナオ太の自由への憧れ、そしてハル子の自由奔放さの裏にある絶対的な目的と比較すると、そのリンクが薄い(というよりも無い)のではないかなぁと。

ハル子に関して言えば、そもそも「フリクリ」と「オルタナ」の両作品について関係性が明らかではないので詳細は分かりませんが、結局のところ「オルタナ」での彼女の目的は不明のまま。「フリクリ」の彼女と同一人物かも分からないので当然ではあるのですが、「フリクリ」における彼女の行動原理とはどうも一致しないように思えます。

その他

pillowsによる音楽は相変わらず素晴らしいです。「フリクリ」においても効果的に使われていましたが、「オルタナ」でもそれは健在。「フリクリ」よりもストーリーが明確になった分、pillowsのMV感は薄れたかもしれません。

また、本来は「プログレ」→「オルタナ」の順番だったはずが、実際は逆の順番で公開されています。そのあたりの理由は(多分)公表されていないと思いますが、果たして「オルタナ」で作品間の関係性が判明することはあるのでしょうか。……なんとなく無いような予感はしますが。

まとめ

なんだか意図せず批判記事に近くなってしまったような気がしますが、実際は結構楽しんで観ていました。「フリクリ」の続編という位置付けは微妙に感じますし不要なパロディもありましたが、作品単体としての評価はそこまでではないような。

まぁ、今月末には「プログレ」の公開もあることですし、そちらも楽しみにしたいと思います。その前に「フリクリ」見直そう。