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【感想】池上遼一版スパイダーマン(2)

アメコミヒーロー、来日:PART2

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池上遼一スパイダーマン(2)

新年からマニアックな記事、ふたたび

前回の紹介に続き、ふたたび池上遼一スパイダーマンについて感想を。全5巻なのでそこまで長い話でもないのですけどね。

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 カンガルー男とスパイダーマン

カンガルー男の恐怖

第3話より、オーストラリア育ちのカンガルー男のエピソードを。

「カンガルー男」という非常に安直なネーミングがまたたまりませんね。いやまあ、スパイダーマンも大して変わらないかもしれませんけど。

しかしこの話あたりでは、スパイダーマンが必ずしも世間のヒーローではないということが強調して描かれています。映画などでもニューヨーカーの愛するスパイディだったり、それが一転嫌われ者になったりもしていますが、漫画版は基本的にバッシングばかりな気がします。そら小森くんも嫌になるよ。

カンガルー男はその名の通り、オーストラリアのカンガルーの元で生まれ育った野生児。脅威の脚力を持つ彼は海外でプロレスラーとして活躍するものの、あまりにも強すぎたため海外から追放。日本へとやって来たのでした。……カンガルーにゾアントロピーしないでよかったなぁ、カンガルー男よ。

大いなる力の意味

このカンガルー男の主張である「自分の力を存分に発揮することが何故悪なのか」「頑張れば頑張るほど嫌われ追い立てられる」という点は、スパイダーマンを読み解くうえで非常に重要なテーマだと思います。

結局、カンガルー男を倒した小森くんは、その後スパイダーマンの衣装を捨て、自身の超能力を使わない決心をすることになるのでした。

にせスパイダーマンとミステリオ

偽物登場と正義の悪役

突如出現した偽物のスパイダーマンが悪事を重ね、世間はさらにスパイダーマンに対するバッシングを強めていきます。

スパイダーマンであることを辞めた小森は、関係ないと思いつつも気にかけている様子。タイミング的にも怪しいですし。

しかし偽物の悪行は止まることがなく、さらにはスパイダーマン退治のため出現したミステリオという宇宙服を着たようなサイコ野郎の出現により、遂にスパイダーマンへ戻ることになる小森。うーん、王道展開ですね。

ミステリオの正体

一度は敗れるものの、最終的にミステリオの秘密(超音波発生によるスパイダー感覚の妨害、酸によるクモの巣溶かしなど)を暴き、勝利するスパイダーマン。だが、ミステリオの仮面の下は、小森の仕事の先輩である北川の顔が……。

……エレクトロで見たような展開だなぁ。トカゲ男も似たような感じだったような。……ま、まあ、仮面を剥いだらその正体はなんと○○! ってのがある意味当然ですものね。仮面を剥いだら知らないおっさんだった、だと何のドラマもないですから。

それにしても北川さん、どうやってミステリオの装備品を作成したのでしょうか。超音波発生装置やら人口霧発生装置やら宇宙服のようなコスチュームやら、結構なお値段になりそうなものですけど。スタントマンの稼ぎの成果なのか、それとも裏で何か怪しげなことにも手を染めていたのか。

まとめ

日本版のスパイダーマン、いかがでしょうか。

ところで、前回と今回で何人かの超人(エレクトロ、リザード、カンガルー男、エレクトロ)が登場しましたね。スパイダーマンなんだし、今後もアメコミ的にヴィランが登場する……かと思いきや、実はこの後のお話にはほぼヴィラン的な超人は登場しません。世間、あるいは(ヴィランほどではない)狂人たちと、自らの力に苦悩する小森スパイダーマンの葛藤となります。そのあたりも機会があればまた感想を。

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by カエレバ